【3000株の自毛植毛を体験した僕が思う】植毛のデメリットをあえて話しておきます
植毛をおこなううえでデメリットやリスクはあるのか?
これから植毛を検討されているならとても気になるテーマだと思います。
こちらでは植毛手術においてのデメリットを包み隠さずにご紹介します。
考えられる植毛のリスクと対策
一般的に不安に感じる植毛のリスクについて解説しています。
後頭部に傷痕が残る
自毛植毛では後頭部・側頭部から移植毛を取り分けます。
手術方法によっても残る傷は違うわけですがグラフト数が増えるほどその範囲は大きくなります。
メスで切り取るFUTであれば最低でも縦幅1cmとなり長さは側頭部にまで達することもあります。
パンチでくり抜くFUEでは点の傷となり斑点状の傷が残ります。
グラフト数によっては毛量が減ることも考えられます。
【解説と対策】
FUTは上手くいけば毛量を変えることがありません。
※【追記】
FUTの伸展性は毛量以上のリスクもあります。参考記事は下記
あまり知られていないFUT(ストリップ法)の弊害について
しかし皮膚が柔らかい体質だったり、ケロイド体質だったりすると治っていく過程で傷が目立つことがあります。
若年層や女性の場合では皮膚が柔らかいと心配されることです。
こういったときには医師によりFUEを選択することもあります。
ちなみにケロイド体質は事前に病院で診断することも可能です。
つづいてFUEは斑点状の傷とありますがその傷の孔は昔とくらべて小さいです。
なので髪の毛をかき分けて至近距離で見ない限り傷は目立つことはありません。
毛髪のボリュームも平均的な2000~3000株の領域では毛量は減るもののスカスカになるということは考えにくいです。
なぜならスカスカになるほどの採取株数は4000株〜とされています。
いずれも無茶をすることは医者の名誉にも傷が付くことになるわけなので
慎重かつ頭皮状態を見極めた上で採れる株数を算出するものと考えられます。
生着不良
移植された毛包組織が上手く生着しきれないことを生着不良やドナーロスと呼びます。
ぶっちゃけ移植毛の何%かは生着しないのは当たり前だと思ったほうがいいかもしれません。
移植をするということは頭皮に少なからずストレスを与えることにもなるわけなので脱落のリスクは付き物です。
できればちゃんと生着してくれたほうがいいですが、こればかりは手術をしてみないとわからないところでもあります。
しかし、安心してもらいたいのは植毛の生着率は95%です。
よほど腕が悪いドクターやクリニックを選ばない限り生着率が極端に下がることはないです。
【解説と対策】
マイクロスリットで移植したほうが頭皮負担も少なく傷の治りも早いです。
ドナーロスのパーセンテージも低いように思います。
生着不良は技術的な理由にくわえてご自身の体質にもよるので不安がどうしても拭えないひとは
植毛手術は避けるべきだと思います。
離れ小島問題
植毛は原則として移植した部分は今後AGAの影響は受けません。なので永久的に残ることが定説です。
しかし、移植をおこなっていない部分はAGAの影響を受け続けます。
このことによって起こるのが将来移植した部分と移植していない部分が離れ小島のようになってしまうという問題があります。
【解説と対策】
離れ小島を避けるには「グラフト数を増やす」か「フィナステリド・ミノキシジルの服用を続ける」この2つしかありません。
部分的な植毛でカバーしている場合だとそれ以外の部分のAGAを食い止めるには薬を服用を続ければこれを避けることはできます。
このときもう1つ問題になるのが移植範囲をどういった形で分配するかです。
例えば生え際を降ろしすぎてしまうことは将来離れ小島が起こりやすくなります。
これは大半のクリニックでも説明されることですが非常に重要なことです。
このさいだからもっと額を狭くしよう!と思うひともいるのですが(僕です)
生え際のみならず前頭部も薄毛が進行している場合だと離れ小島を気にする必要があるということです。
実際にはこれを無視して患者の希望どおり植毛するクリニックもあります。
ただし、これだと2回目の手術が必要になる確立も高いということです。
それでも生え際をどこの位置まで降ろすかは自由です。
結局どっちを先にやるかということでもあります。予算とドナーに余裕があればできるわけですから。
予算との兼ね合いもあるグラフト数ですから計画的な分配と将来のAGA進行を見据えた株数を選択することが大事です。
AGA薬の服用
部分的に自毛植毛をほどこす場合は植毛していない部分をAGA薬で補う必要があります。
また、手術直後のドナーロスを避けるためにもミノキシジルは有効だという研究結果もあるようです。
結局、薬も飲まないといけないのかよ!と思うひともいるかもしれません。
基本的には移植部の発毛サイクルが正常になってしまえばそこには薬は必要がないと考えています。
AGA薬には副作用があります。
AGAクリニックなどでは楽観的なことしか説明がないこともありますが
フィナステリドはホルモンに影響する薬であり、少なくとも本来の正常な働きを抑えてしまう薬です。
一般的に報告されていたり添付されている副作用以外の症状も出ることはあります。
なんせホルモンというのは心身を司る重要なものです。
継続し続けるリスクは間違いなくあります。
ミノキシジルにしても日本はおろかアメリカのFDA機関でも内服薬として認められた薬ではありません。
それでも尚薄毛に効果があるうちは頼るしかなく僕もそのうちの1人です。
フィナステリド・ミノキシジルが薄毛治療薬として登場してからは約20年近くが経ちます。
既に10年戦士も多く、薬の耐性を感じている。副作用が苦しくなってきたというひともいるはずです。
自毛植毛は薬との併用を進めるクリニックもありますが植毛の手術範囲によっては成分量を減らすこともできます。
【解説と対策】
僕が植毛手術を受けたアスク井上クリニックでは術後しばらくの間だけAGA薬の服用をすすめています。
術後数ヶ月は生着を安定させるための補助的な役割で服用します。
植毛手術は高額
自毛植毛の手術は高額であるのは間違いないです。
ただこれってひとにもよると思います。
ひとの価値観はさまざまですので逆に安いくらいだというひともいます。
僕もそのひとりで植毛のメリットを知れば知るほど安いのではないか?と感じています。
よく例として出されるのは
- フィナステリドとミノキシジルのランニングコストとの比較
- このまま増毛・カツラをメンテナンスし続ける総額との比較
とかですね。
植毛手術はメンテナンスの手間もいりませんし
一度やったところは生え続けるので、結果的はランニングコストは安くなるのも確かです。
どれだけの範囲に植毛が必要かにもよりますけどね。
【解説と対策】
海外での植毛という方法もあります。
国内での植毛と比べればやはり韓国の植毛は安いです。レベル的にはどうなの?て方は
こちらに韓国植毛についてもまとめていますので一度ご覧になってみて下さい。
韓国の植毛はレベルが高い?それでも日本を選んだ2つの理由
あとは医療ローンで支払う方法だと利用目的が決まっているので金利も安かったりはします。
【後悔】手術してみてわかった、こうしておけば良かったこと
これはたった1つだけあります。
「ある程度AGA薬で発毛させておいて手術に挑めばよかった」ということです。
なぜかというと、Webのある情報では
薄毛との境目がわからなくなるから手術前はAGA薬飲まずに植毛手術に挑むべきである
そんな情報を鵜呑みにしてガッツリ発毛させない状態で手術に挑みました。
結果的に3000株必要となったわけですが
しかし、事前に薬で発毛させておくのはあまり手術に影響はないみたいです。
むしろAGA薬の効いている部分と効いていない部分がわかりやすくてどこにグラフトを集中させれば良いかわかりやすかったかもしれません。
必然的にグラフト数も減ることになるので予算を気にするひとにも重要なことかもしれません。
いずれにしても今後、間違いなく薄毛が進行するであろう部分も植毛しているので結果オーライということにしています。
しかし、術後もAGAを飲むひとなら本来の姿(薄毛)に戻す必要はないと思います。
場合によっては生え際のおろす位置も変わってくるとは思います。
※クリニックによっては術前の出血に影響のある血栓予防の薬を含めAGA薬は2週間前くらいから止めるクリニックはありますので要確認ではあります。
あとがき
必要グラフト数が多くなればなるほどリスクも上がる植毛手術ではあります。
僕のおこなった3000株というグラフト数もそんな大規模な植毛のうちに入るのかもしれません。
それでもなお植毛にチャレンジしたのはAGA薬では改善されない部分、満足できない部分を植毛では改善できるからです。
上に書いたデメリット以上にメリットのほうが多くなければわざわざ手術はしないということですね。
薄毛の状態がそこまで深刻なものではないひとであればAGA薬を継続しても良いとは思います。
しかし、僕も20代にフィナステリド・ミノキシジルを服用していたときは笑ってしまうくらい発毛していた効果も徐々に満足できるものではなくなっていきました。
同時に副作用なんて覚悟の上で飲んでいたつもりですが、それなりに異常は起こるものです。
植毛のデメリットを考えると怖いかもしれませんが薬も結構怖いものです。
AGA薬で補えないところは植毛で補う
AGA薬を飲みながら徐々に植毛にシフトさせていく
そういった流れに最近ではなってきているのは確かです。
結論、植毛はデメリット以上にメリットがなければやるひとはいません。